毎日新聞の北陸ひと模様で紹介して頂きました。
北陸ひと模様
女子フットサル・福井丸岡RUCK 浅野樹さん /富山
キャプテン浅野樹選手の記事です。
持ち味の結束力で日本一へ 浅野樹(いつき)さん(20)
今年から正式に始まった日本女子フットサルリーグで日本一を狙う「福井丸岡RUCK」(福井県坂井市)の主将を務める。チームは登録メンバー17人全員が福井出身で、平均年齢17歳はリーグ随一の若さだ。来年1月にあるプレーオフへの進出を決めており、11月には全日本選手権大会もある。「持ち味の結束力で、どちらも日本一を狙う」と意気込む。
ポジションは味方ゴールを守るキーパーで、抜群の反射神経を誇る。9月3日に福井県越前市であったリーグ戦最終戦では、強豪・アルコイリス神戸(兵庫)を相手に好セーブを連発。試合は1-3で敗れたが、「完全に入ったと思うようなシュートを10本以上防いでくれた」と田中悦博監督(51)をうならせた。
5歳の頃、近所の友達に誘われて丸岡RUCKに入った。「今のように注目されるチームになるとは全然思っていなくて、何も考えず気軽に始めた」と振り返る。すぐに楽しくなり、サッカーやフットサルにのめり込んだ。小学校では昼休みに男子と一緒にボールを追いかけた。
そんな中、キーパーになったのは、チームでボールの遠投をした際、一番遠くに飛んだからだとか。以来、チームの「守護神」を務める。「昔から肩の力はあったけれど、ボールを投げるのは今も下手です」と謙遜する。
当時はまだ女子チームは珍しく、大会では男子チームと対戦した。そんな環境もあり、小学6年の時に女子サッカーの全国大会で優勝した。
「それまで『世界一になりたい』と漠然と思っていたが、頑張れば夢は引き寄せられると思えるようになり、練習に更に身が入った」と話す。
高校3年の時、主将に抜てきされた。田中監督は「落ち込まない前向きな性格が、チームに明るさをもたらしてくれると思った」と話す。
「後輩からしょっちゅうからかわれるし、主将の柄ではない」と照れ笑いするが、一度コートに立てば、やはり頼りになる主将だ。ゴール前からチームメートを見渡し、守備位置について指示を出したり、「声を出して行こう」と雰囲気を盛り上げ、チームを引っ張る。
「いろんなタイプの主将がいるが、私が大切にしているのはフレンドリーさ。それがチームの雰囲気をつくり、強さにもつながる」。【大森治幸】
■人物略歴
1997年7月、福井県坂井市丸岡町生まれ。県立福井商高校卒で、現在は仁愛大2年。「攻守がめまぐるしく入れ替わるフットサルが大好き」。好きな食べ物はチョコレートと肉。「英語を話せるようになりたい」と、9月には米カリフォルニアに2週間、短期留学した。あだ名は「アサ」「キャプ」。